2019年 6月 13日更新
■ 平成27年8月20日 「福島青年管弦楽団」東京デビュー・コンサート (水野賀弥乃)
2015年4月初旬に、ボストン・ジャパン・ソサエティ前会長のPeter Grilli氏より、ロンドン在住のギリシャ人ピアニストのPanos Karan氏の日本での活動について、東京で支援してくれないかとの依頼があった。「ボランティアですが・・・」とのこと。Karan氏は、2011年8月より年に2回来日し、福島の中学生、高校生の音楽指導をしている。その子供たちによる「福島青年管弦楽団」の東京デビューを叶えたいとのことである。震災によって引き起こされた放射能汚染によって、今までの家族生活、学校生活の変化を余儀なくされた福島の子供たち。その中でも音楽を続けた子供たちが自らの演奏を披露することによって、観客の喜びを直に体験する感動が、子供たち自身に人生を切り拓く勇気と自信を生み出す、それこそが音楽の力であるとの信念のもとにKaran氏はこの活動を続けている。
まず、8月3日サントリーホールのブルーローズにて、Panos Karan氏とZach Tarpagos氏のピアノとフルートのコンサートを開催した。これは、8月20日の子供たちのコンサートのための資金集めのコンサートである。200名ほどのお客様にお越しいただき、「アットホームな素晴らしいコンサードでした。20日も伺います!」と口々にご好評をいただき、とりあえず、ほっと胸を撫でおろした。
次は8月20日のいよいよ本番であるオペラシティ コンサートホールでの「福島青年管弦楽団」の東京デビューコンサートである。54名の福島の7校の中学生、高校生がグリンカ、モーツアルト、シベリウス、そしてラフマニノフを演奏する。日本フィルハーモニー交響楽団、桐朋学園大学、日本チェロ協会の方々の無償の演奏協力を得て、8月4日から18日まで福島で強化練習を行い、その成果を20日に披露するのである。海外招聘の音楽家4名もKaran氏とTarpagos氏に加わって子供たちを指導した。そして、指揮は本名徹次氏、バイオリニストの大谷泰子氏、司会に友情の架け橋音楽国際親善協会理事長の三村京子氏のご協力を戴いた。
東京での支援チームの私達−私と同じくPeter Grilli氏に支援を依頼されたアークヒルズクラブの専務理事、紿田英哉氏と私−は、8月3日のコンサートの後からが猛烈な忙しさとなった。1,600名収容のオペラシティを聴衆で埋めるべく、チラシ配布はもとより、ティケット販売、座席調整、そして、真に光栄なことに皇后陛下のお出ましが8月初旬に決定し、宮内庁ご担当者との打ち合わせや書類作成等、あれよあれよという間に、家では母と口を利く間もなく、朝もお昼もカステラとミルクを母に提供するという始末。身体が幾つあっても足りない状況になってしまった。あれやら、これやら、気が付けば竜巻のごとき、あるいは大波に飲み込まれたような怒涛の日々がコンサート当日まで続いた。
見るに見かねた日本フィルの山岸淳子氏、武蔵野音楽大学の八反田弘氏、オペラシティの後藤貴志子氏等のプロフェッショナルの方々が、このイベントに「よっしゃ!」と動いてくださった。座席とティケットの調整、記者会見の手配、皇后様をお迎えするにあたってのアドバイス等を誠にご親切にお力を尽くしてくださった。それもこれも紿田氏の音楽のご人脈の御陰様であり、またティケット販売もほとんどが紿田氏のご尽力によるものであった。公演3週間前には、78枚しか売れていなかったティケットが、公演間際には、足りなくなってしまうほどの状態となった。この皆様方(ドリーム・チームと命名)そして多くの方々が手を差し伸べてくださった。そしてこの公演の主旨をご理解いただいた方々がティケット購入にご協力くださったことは、真にありがたいことであった。
公演当日、お昼過ぎからステージでは子供たちが本名氏の指揮のもとリハーサルを熱心に行っていた。このリハーサルのちょっとの時間でも彼等が上達しているところを目の当たりにする。紿田氏の音楽のお仲間、私の同窓生、友人、親戚、家族が受付を固め、お客様をお迎えする準備を整えた。公演15分前にNHKの取材が入ることとなり、宮内庁の方を探しにホール中を走り回る。Grilli氏もボストンから駆けつけた。日本ボストン会の前会長,長島雅則様御夫妻、関直彦様御夫妻、棚橋征一様、島田充子様にもお運び頂いた。多くのお客様をお迎えし、当日券が足りなくなり、当初封鎖していた3階バルコニー席も開放することになった。コンサートは順調に進行し、休憩にはいる。皇后様のおでましに伴い、宮内庁記者会の方々を迎える。後半のラフマニノフ、ピアノ協奏曲第2番ハ長調作品18そしてアンコール。拍手、拍手、拍手・・・。ホールの扉から退場されるお客様の笑顔それぞれに子供たちの東京デビューの大成功を実感した。私はホワイエに設置した募金箱の横に偶々立っていたが、お客様が募金箱に押し寄せて次から次と寄付をしてくださった。まるでジェームズ・スチュアート主演の往年の映画「素晴らしき哉、人生!」のラストシーンの中にいるようであった。私の友人達は、子供たちの演奏の高度なこと、そして皇后さまが会場を一つにしてくださったことを、異口同音に私に伝えてくれた。
Panos Karan氏の福島の子供たちへの温かな思いから始まった活動は、これからも続くことであろう。この夏のオペラシティでの公演によって、福島の子供たちが音楽的にも人間としてもより大きく成長したことは間違えないであろう。生きることの自信と勇気を音楽を通して得、コンサートにかかわった多くの人々、そしてお客様の存在に包まれて、この奇跡的なコンサートが行われたことが、彼らの人生を歩む後押しとなることを願ってやまない。そして、これからも多くの方々がその後押しをつないでくださいますように。
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セカンドハーベスト・ジャパンでの活動 (浅草橋での食事の準備と上野公園での炊き出し)
第5回 平成22年9月25日 セカンドハーベスト・ジャパン
9月25日(土)の朝は、台風12号の影響で生憎の雨模様となってしまいました。悪天候にも関わらず鶴正登会長御夫妻が御参加くださいましたことは、誠に有難いことでございました。私の会社の友人も始めて2HJのボランティアに参加してくださり、4名で参りました。まずは、スープに入れるクルトン用にフランスパンをサイコロ状に切る作業から始まりました。その後、玉ねぎとセロリを山のように切りました。楽しそうにセロリを切っていらっしゃる鶴会長御夫妻のお写真をご覧下さい。ホームレスの中には、歯の悪い人が多く、硬い野菜はだめですので、セロリはなるべく小さく切らねばなりません。セロリの匂いは洗ってもお風呂に入っても取れず、丸2日間セロリを纏っておりました。鶴会長御夫妻もセカンドハーベストの活動に若者が多く活躍していること、多くの企業や団体、個人が協賛していること、外資系企業の積極的なボランティア参加に感心されたとのご感想を頂きました。またテレビではなく、ホームレスの人々の整然とした行列と行動等を目の当たりにされ、驚きとともに感心したとのご感想を頂きました。炊き出しの準備と配給活動には少々の体力が要りますが、経子会長夫人からは、「気持ちの良い疲れ」とのご感想を頂きました。当日は687人のホームレスの人々に781人分の温かい食事を配給致しました。食糧配布は一時的な対処法にすぎず、自立支援による解決が必要という鶴会長のご意見に私も深く頷く一日でした。(水野)
第4回 平成22年6月10日 アート・ゲート・プログラム
アート・ゲート・プログラムはHBSをご卒業なさり、AGホールディングス代表取締役社長、京都造形芸術大学客員教授でいらっしゃる柴山哲治氏によって企画され、三菱商事さんによって開催されている美大生支援のチャリティー・オークションです。ワインとフィンガーフードを楽しみながら美大生の作品を拝見し、若い作家と作品について語り、好きな作品を1万円からオークションで購入できる企画です。毎回表参道のGYLEと三菱商事本社会議室での2回開催されます。今回は表参道のGYLEでのオークションに参加いたしました。三菱商事本社ビルでの開催にくらべて、GYLEはよりカジュアルな雰囲気の中で催されます。今回は2010年に京都造形芸術大学を卒業された森下智子さんの作品「とこしえに」を5万円で落札致しました。幾何学的に組み込まれた構図にも関わらず、寄り添い合うヤギの親子の微笑ましい表情が柔らかな光と温かさをかもし出している作品です。230X160mmの小ぶりな作品から、安らぎを頂いております。アート・ゲート・プログラムの過去の作品は以下のサイトでご覧頂けます。 http://www.mcagp.com/collection/
2009年度のアート・ゲート・プログラムによって、美大生への奨学金10,116,000円が可能となったそうです。今年度の奨学金がどれほど集まるかを期待しております。(水野)
アート・ゲート・プログラムでの活動(美術大学生支援のオークションへの参加)
セカンドハーベスト・ジャパンでの活動 (浅草橋での食事の準備と上野公園での炊き出し)
第2回 平成22年3月27日 セカンドハーベスト・ジャパン
第2回目の活動はいわゆるフード・バンクの活動をしているセカンドハーベスト・ジャパン(2HJ)の炊き出しのお手伝いを致しました。午前10時より、浅草橋にあります2HJの倉庫に集合。篠崎和子様がご参加の予定でいらっしゃいましたが、残念ながらご体調が優れず、ご参加がかないませんでした。日本ボストン会予備軍のボストニアン、John
Shea氏と私、私の三姉である林弥寿恵の3名で参加いたしました。倉庫では、ハムサンドを作る係りを担当しました。他に2HJには初参加のご婦人、高校を卒業なさったばかりのお嬢様とご一緒でした。それぞれに2HJを知った切欠や、とても可愛らしいお嬢様は大学にいくのが楽しみと初々しく語ってくださったりと、おしゃべりをしながら、皆で大量のパンを半分に切り、ハムをはさんでゆきました。途中でハムが足りなくなりそうになり、気前よくいれたパンからちょっと間引きしながらの作業となりました。サランラップで包むと、まるでコンビニエンス・ストアで売られているハムサンドのような体裁に出来上がりました。次にビターキャラメル・サンドを作りました。他のボランティアの方々は、倉庫前の路上で大釜でスープを作ったり、厚焼き玉子を切ったり、お漬物をつくったり、それぞれを担当していらっしゃりました。
この日は722人に950人分の食事を配布することができました。2HJの炊き出しに集まったボランティアの方々との気持ちの良い交流に心が浄化され、身体を使った後の心地良さも加わって、帰りのビールのお味は最高でした。いつか皆様とこのビールのお味をご一緒に味わえるときがありますように! (水野)
第3回 平成22年6月5日 セカンドハーベスト・ジャパン
3月に続いて、第3回目の活動は・ジャパン(2HJ)の炊き出しのお手伝いを致しました。午前9時半に、浅草橋の2HJの倉庫に参りました。今回は残念ながら、会員の参加者はいらっしゃらず、私一人で参加いたしました。早速役割を頂き、鷹の爪を大学生のお嬢様と一緒にみじん切りに致しました。その後は、パンを袋に詰めたり、お味噌汁のお味見をしたり致しました。トマト入りのお味噌汁を始めていただきましたが、それなりに美味しく出来上がっていました。この日は、産地から採りたてのキャベツを大量に頂いたとのことで、お漬物もお味噌汁の具もキャベツでした。この日のメニューはいつもより少なく、11時半頃には作業が終わってしまいました。(水野)
東北復興での活動 (福島青年管弦楽団)
一繕乃(ひとつくろいの)会
平成22年2月14日に社会貢献の会「一繕乃会」を発足いたしました。日本ボストン会会員有志による社会貢献およびボランティア活動の会として、身近にできる社会貢献活動(寄附・ボランティア活動・チャリティー・イベント支援等)を通じ、会員同士の交流を図り「楽しみ」ながら、地域社会の改善の一端に寄与することを目的と致したく、発足致しました。
去る3月には下記の活動に参加いたしました。ご興味のおありの方は、是非ご連絡くださいませ。また、「こんな活動があります」というご案内を頂けましたら、有難く存じます。お待ちしております。
アート・ゲート・プログラムでの活動(美術大学生支援のオークションへの参加)